今回は、かぼちゃのことわざや栄養成分、失敗しない選び方などをご紹介します。
かぼちゃは16世紀にポルトガル人がカンボジアから日本に持ち込んだことから、カンボジアが訛って「かぼちゃ」と呼ばれるようになりました。
はじめは「かぼちゃ瓜」といわれていましたが、「瓜」がとれたものです。
漢字では「南瓜」と書きますが、南蛮の瓜という意味です。(日本で室町末期から江戸時代にかけて、ベトナム・タイ・フィリピンなど、東南アジア方面をさしていった語)
かぼちゃのことわざ
「冬至(とうじ)にかぼちゃを食べるとかぜをひかない」ということわざがあります。
昔から、1年で一番昼の短い冬至の日にかぼちゃを食べて柚子をいれた風呂に入るとかぜをひかないといわれています。
栄養のあるかぼちゃを食べて、寒さが増す冬に備えようという昔の人の知恵です。
昔の人の知恵に沿った食生活をすると、いつまでも元気に暮らせそうですね。
かぼちゃの分類と原産地
分類: ウリ科 カボチャ属
原産地:
- 日本かぼちゃ: 中央アジア
高温を好み、表皮がごつごつとしていて、果肉はやや粘質です。 - 西洋かぼちゃ: 南アメリカ
比較的冷涼な気候を好み、日本かぼちゃに比べ、ホクホクとした食感で甘味があります。現在、流通しているものの約9割を占めています。
旬の時期: 5~9月
かぼちゃの主な栄養素成分
かぼちゃは糖質、ビタミン、食物繊維、βカロテンが豊富な栄養野菜です。
種には果肉の5倍のカロテンが含まれているほか、動脈硬化を予防するリノール酸も含まれています。
- βカロテン
免疫力を高め、目や皮膚、粘膜を強くする効果があります。またガンや心臓病、動脈硬化の予防や老化を抑える働きがあります。脂溶性であるため、脂質を含む魚や肉、油を使った料理、オイルドレッシングと一緒に摂取すると効果的です。 - ビタミンE
野菜で含まれているのは、西洋かぼちゃや赤ピーマンなどに限られています。血行を促進し、体を温める作用があるため、冷え性の緩和に効果があります。また体内での酸化を防ぐ抗酸化作用が高く、悪玉コレステロール(LDL)の酸化を抑えることから、動脈硬化やガンの予防効果があります。
※体内では、絶えず発生する活性酸素が細胞膜の脂肪を酸化させ、過酸化脂質を作り出しています。この過酸化脂質がさらに活性酸素を作り出すという悪循環となっています。
かぼちゃの失敗しない選び方
- へたが枯れて乾いていて、へたの周りがくぼんでいるもの(が完熟している)
- 皮につやがあり、堅くずっしりと重いもの
- 胴がしっかり張っていて、左右対称の形をしているもの
かぼちゃひと口メモ
皮やワタの部分には実よりも多くのカロテンが含まれているので、一緒に調理することで栄養をむだなく取ることができます。
丸のまま冷暗所に置いておくと1~2か月程度の保存ができます。
10°C前後の風通しのよい場所に保存しておくと、水分が抜けて、甘味が増し栄養価も高まります。
カットした場合は、種とワタを取り除いてペーパータオルかラップに包んで冷蔵庫に入れておけば、1週間程度の保存ができます。
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