犬はきのこを食べれるのか気になる飼い主さんに。
人間にとって身近な食材であるきのこでも、犬の体にとって安全かどうかは別問題になるため、不安を感じるのも無理はありません。
実際、料理中に床へ落ちたきのこを犬が口にしそうになったり、散歩中に生えているきのこへ近づいたりして、思わず焦った経験を持つ飼い主は少なくないでしょう。
結論を先に伝えると、犬はきのこを食べれる場合もありますが、条件を誤ると体調不良や中毒といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。
特に注意が必要なのは、野外に生えているきのこや生の状態のきのこで、これらは少量でも犬の体に強い負担を与えるおそれがあります。
この記事では、犬はきのこを食べれるのかという疑問について、初心者でも判断しやすいよう、与えてよいケースと避けるべきケースの違い、さらに万が一食べてしまった場合の考え方までを整理して解説します。
結論|犬はきのこを食べてもいい場合と危険な場合がある
犬はきのこを食べれるのかという問いに対する答えは、「場合による」と言えます。
スーパーで販売されている一般的な食用きのこで、適切に調理されていれば、犬が少量を口にしても大きな問題に発展しないケース多いです。
ただし、きのこは食物繊維が非常に多い食材であり、犬の消化器官に負担をかけやすい性質を持っています。
そのため、量が多くなったり、調理方法が適切でなかったりすると、下痢や嘔吐といった症状が出やすくなる点には注意が必要です。
さらに警戒すべきなのが、屋外で見かける野生のきのこになります。
野生のきのこは見た目が食用きのこに似ていても、犬に有害な毒を含んでいる種類が存在します。
こうしたきのこを口にした場合、短時間で体調が急変し、重い中毒症状へ進行するおそれも否定できません。
つまり、犬がきのこを食べれるかどうかは、「きのこの種類」「調理の有無」「食べた量」という複数の条件によって左右されるということです。
初心者の飼い主ほど、「人が食べられるから安全」という感覚に頼らず、慎重な判断を心がけることが重要になります。
犬がきのこを食べても大丈夫と言われる理由
犬はきのこを食べても大丈夫だと聞いたことがある人もいるかもしれません。
この考え方には根拠がある一方で、受け取り方を間違えると危険につながります。
無条件で安全という意味ではなく、一定の条件下に限った話である点を理解する必要があります。
ここでは、その理由を順番に整理していきます。
きのこ自体に強い毒性がない種類が多い
スーパーなどで流通している食用きのこは、人が日常的に食べる前提で管理されています。
そのため、強い毒性を持つ種類ではなく、犬がごく少量を口にした場合でも、すぐに命に関わる事態へ発展する可能性は高くありません。
また、きのこに含まれる食物繊維やビタミン類、ミネラルといった成分自体が、犬にとって毒になるわけではありません。
こうした背景から、「少しなら問題になりにくい」と言われることがあります。
ただし、この説明は「積極的に与えてよい」という意味ではない点を押さえておく必要があります。
あくまで、「食べてしまった場合でも必ず危険とは限らない」という考え方として受け取ることが大切です。
加熱することで消化しやすくなる
きのこは生のままだと細胞壁が硬く、犬の消化器官では分解しにくい食材です。
一方で、十分に加熱することで繊維がやわらかくなり、消化不良を起こすリスクは下がります。
そのため、加熱を前提とした場合に限り、比較的安全と考えられることが多くなります。
ただし、調理方法には注意が必要です。
油やバター、塩分、調味料を使った人間用の料理は、犬の体に負担をかけます。
そのため、犬に与える場面では、味付けをせず、茹でる・蒸すといったシンプルな調理方法に限定することが求められます。
犬に与えてはいけないきのこがある理由
犬はきのこを食べれるケースがある一方で、明確に避けるべき状況も存在します。
この点を理解せずに与えてしまうと、思わぬ体調不良や中毒事故につながるおそれがあります。
特に犬を飼い始めたばかりの人ほど、リスクを軽く考えてしまいがちなため注意が必要です。
ここでは、与えてはいけない理由を具体的に説明します。
生のきのこは消化不良を起こしやすい
生のきのこは、犬にとって消化しづらい食材の代表例です。
細胞壁が硬いため胃腸に負担がかかりやすく、下痢や嘔吐、お腹の張りといった症状が出ることがあります。
特に子犬やシニア犬、胃腸が弱い犬では、症状が長引くケースも珍しくありません。
「少量なら生でも問題ないだろう」と判断するのは危険で、生のきのこは避けるという意識が基本になります。
野生のきのこには中毒の危険がある
最も警戒すべきなのが、屋外に生えている野生のきのこです。
見た目が食用きのこに似ていても、犬にとって有害な毒を含む種類が数多く存在します。
これらを口にすると、嘔吐や下痢だけでなく、震えやふらつき、呼吸異常といった重い症状が現れることもあります。
種類が分からない場合は、少量であっても安全とは言えません。
そのため、散歩中の拾い食いを防ぎ、屋外のきのこは一切口にさせない意識が重要になります。
犬にきのこを与えるときの安全な条件
どうしても犬にきのこを与える場合には、安全な条件を厳守する必要があります。
条件を一つでも外してしまうと、体調不良につながる可能性が高まります。
ここでは、最低限押さえておきたいポイントを整理します。
必ず加熱し、細かくすること
犬に与えるきのこは、必ず十分に加熱することが前提となります。
茹でる、蒸す、電子レンジで加熱するなど、油を使わない方法を選ぶことが大切です。
加熱後は細かく刻み、丸飲みや喉詰まりを防ぐ工夫も欠かせません。
火が十分に通っていない状態は避け、完全に加熱された状態で与えるようにしましょう。
味付けはせず、量はごく少量にする
味付けは一切不要です。
塩分や油分は、犬の内臓に負担をかける原因になります。
また、量についても「おやつ代わり」や「栄養補給」と考えるのは適切とはいえません。
あくまで、ほんの少量にとどめ、初めて与える場合は特に慎重に様子を見ることが重要です。
犬がきのこを食べてしまったときの対処法
どれだけ注意していても、犬がきのこを食べてしまう場面は起こります。
そのような状況に備え、落ち着いて行動できるよう基本的な考え方を知っておくことが大切です。
様子を見てもよいケース
食用きのこであることが分かっており、加熱済みで味付けがなく、量もごく少量で、食後に目立った異常が見られない場合は、様子を見る判断ができることもあります。
ただし、半日から1日は食欲や便の状態、元気の有無を注意深く観察してください。
すぐに動物病院へ行くべきケース
野生のきのこを食べた場合や種類が分からない場合、生のきのこを口にした場合、さらに嘔吐や震え、元気消失などの症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。
「様子を見よう」と判断して悪化するケースもあるため、迷ったときは早めに専門家へ相談する姿勢が重要です。
まとめ|犬はきのこを食べれるが条件と判断がとても重要
犬はきのこを食べれるのかという疑問に対しては、「条件を守れば問題になりにくいが、判断を誤ると危険になる」というのが正しい理解です。
スーパーで購入した食用きのこであっても、生のまま与えたり、味付けされた料理を食べさせたりすると、下痢や嘔吐などの体調不良につながる可能性があります。
一方で、しっかり加熱し、味付けをせず、ほんの少量だけ与えるのであれば、健康な犬では大きな問題にならないこともあります。
特に注意が必要なのは、散歩中の拾い食いです。
野生のきのこは種類の判別が非常に難しく、少量でも中毒を引き起こす危険があります。
「何を食べたか分からない」「生のきのこだった」「症状が少しでも出ている」という場合は、様子見をせず動物病院に相談する判断が大切です。
犬と安全に暮らすためには、「人が食べられる=犬も安全」と考えず、慎重すぎるくらいの意識を持つことが愛犬を守ることにつながります。
犬ときのこの関係は、正しい知識と判断で安全にコントロールしていきましょう。

