愛犬のごはんに少しでも野菜を足してあげたいと思ったとき、「犬ってかぼちゃを食べていいのかな?」と心配になりますよね。
人間にはヘルシーなイメージの強いかぼちゃですが、犬にとって安全かどうか、どのくらいの量なら大丈夫なのかは意外と知られていません。
この記事では「犬 かぼちゃ 食べていい」という疑問に、初心者さんにもわかりやすいように結論から説明し、具体的な量の目安や下ごしらえのコツ、注意したいポイントまでまとめて解説します。
手作りごはんやトッピングにかぼちゃを取り入れたい方は、ぜひ最後まで読んで安心してチャレンジしてみてください。
結論|犬はかぼちゃを食べてもいいが、与え方に注意が必要
まずは一番気になる「そもそも犬はかぼちゃを食べても大丈夫なの?」という疑問から整理していきます。
ここを押さえておくと、必要以上に怖がることなく、安心して食材選びができるようになります。
犬がかぼちゃを食べられる理由
結論から言うと、かぼちゃは適量であれば多くの犬が食べられる安全な食材です。
かぼちゃにはビタミンA、ビタミンE、食物繊維、カリウムなどが含まれており、体の調子を整えるサポートをしてくれます。
特にビタミンAやEは抗酸化作用があり、目や皮膚の健康維持に役立つと考えられています。
また、ほどよい甘みがあるので、ふだん野菜をあまり好まない犬でも受け入れやすく、トッピングとして使うと食欲アップにつながることもあります。
ただし、栄養があるからといって「たくさんあげれば健康になる」というわけではありません。
主食はあくまで総合栄養食のドッグフードとし、かぼちゃはあくまで「プラスアルファのおかず」程度と考えるのが安心です。
犬に与えるときに気をつけたい基本ポイント
かぼちゃ自体は犬が食べてもよい食材ですが、与え方を間違えるとお腹をこわしたり、カロリーオーバーにつながるおそれがあります。
まず大前提として、生のかぼちゃは硬くて消化しにくいため、必ず加熱して柔らかくしてから与えましょう。
また、人間用の煮物のように砂糖やみりん、醤油などの味付けをしたものはNGです。
塩分や糖分が多くなりやすく、犬の体には負担になります。
初めて与えるときは、ごく少量からスタートし、嘔吐や下痢、かゆみなどが出ないか様子を見るようにしてください。
持病がある場合や、療法食を食べている犬の場合は、かぼちゃを含め新しい食材を試す前に、かかりつけの獣医師に相談しておくと安心です。
犬に与えるかぼちゃの安全な量
犬にとって安全に食べられる食材でも、量が多すぎると体に負担がかかります。
ここでは体重別の目安量と、与えすぎたときに起こりやすいトラブルについて見ていきましょう。
犬の体重別の目安量
かぼちゃは炭水化物が多く、意外とカロリーの高い食材です。
そのため、「ごはんの一部を少し置き換える」「トッピングとして少し足す」くらいのイメージで量を決めるとよいでしょう。
目安としては、加熱して柔らかくしたかぼちゃを以下くらいにとどめると安心です。
- 体重5kgまでの小型犬:1日あたり小さじ1~2程度
- 体重10kg前後の中型犬:1日あたり大さじ1程度
- 体重20kg以上の大型犬:1日あたり大さじ2程度
これはあくまで一つの目安なので、愛犬の体格やふだんの食事量、運動量を見ながら調整していきましょう。
いきなり毎日あげるのではなく、まずは週に数回、少量から試して問題がなければ回数を増やす、というステップで取り入れていくと安心です。
与えすぎによるリスク
かぼちゃを与えすぎると、食物繊維の摂りすぎで下痢や軟便になることがあります。
逆に、水分が少ない状態で大量に食べると、便が固くなり便秘気味になるケースもあります。
また、炭水化物とカロリーがそれなりにあるため、おやつやほかのトッピングと合わせると総摂取カロリーが増え、体重増加のきっかけになることもあります。
特に、ダイエット中の犬や関節に負担をかけたくない犬の場合は「少しだけ」を徹底した方が安心です。
かぼちゃを与えたあとに、ウンチの状態がいつもと違わないか、お腹が張っていないかなどを確認し、気になる変化があれば量を減らすか、一度中止して様子を見てください。
初心者でもできるかぼちゃの下ごしらえ方法
「どのくらいの固さにすればいいの?」「皮や種は取った方がいい?」など、初めてかぼちゃを扱うときは迷うポイントも多いですよね。
ここでは、初心者さんでもすぐに真似できる、シンプルで安全性の高い下ごしらえの方法を紹介します。
ゆでる・蒸すなど安全な調理方法
犬用のかぼちゃ調理で一番簡単なのは、「皮と種を取り除き、小さく切ってからゆでるか蒸す」方法です。
電子レンジを使う場合も、水を少量ふりかけてラップをし、柔らかくなるまで加熱すればOKです。
加熱後は、フォークやスプーンで簡単につぶせるくらいの柔らかさにしておくと、消化もしやすくなります。
子犬やシニア犬、歯が弱い犬には、ペースト状にすりつぶして、ドッグフードに少量混ぜるスタイルがおすすめです。
調理のポイントは、「味付けをしないこと」と「油を使わないこと」です。
バターや油で炒めたり、人間向けのスープやシチューの具として煮込んだものを流用するのは避けてください。
避けるべき部位や調理法
かぼちゃの種やワタ、硬い皮の部分は、犬にとっては消化しにくく、喉や腸に詰まるリスクもあります。
与える前にしっかり取り除き、実の柔らかい部分だけを使うようにしましょう。
また、フライドパンプキンのように油で揚げたものや、砂糖をたっぷり使ったスイーツは、脂質や糖分が多すぎて犬には向きません。
ハロウィン用のかぼちゃスイーツや、パンプキンパイなども同様に避けた方が安心です。
見た目は同じ「かぼちゃ」でも、人間用に味つけした料理と、犬に与えるためのシンプルな調理では、まったく別物と考えておくとわかりやすいです。
手作りごはんにかぼちゃを取り入れる簡単レシピ
ここからは、実際にどのようにごはんへ取り入れればいいか、イメージしやすいように簡単なレシピ例を紹介します。
手の込んだ料理ではなく、忙しい日でもサッと作れるものにしぼっているので、気軽に試してみてください。
少量から始めるトッピングのやり方
一番取り入れやすいのは、「いつものドッグフードに少量足す」というスタイルです。
加熱して柔らかくしたかぼちゃを、ティースプーンの先くらいからスタートし、ドッグフードの上にのせるか、軽く混ぜてあげます。
最初は量をほんの少しにしておき、食いつきや体調に問題がなければ、目安量の範囲内で少しずつ増やしていきましょう。
トッピングとして使うときは、おやつの量を少し減らすなど、1日の合計カロリーが増えすぎないように調整することも大切です。
消化しやすいペースト調理のコツ
お腹がデリケートな犬やシニア犬には、ペースト状にして与えると胃腸の負担が少なくなります。
加熱して柔らかくしたかぼちゃに、少量のぬるま湯や、塩分無添加の犬用スープを加えて、スプーンでなめらかになるまでつぶします。
このペーストを、ドッグフードにスプーン1杯ほど混ぜ込むと、香りと甘みがプラスされて食欲アップにつながることもあります。
冷ましてから小分けにして冷凍しておけば、忙しい日でも必要な分だけ解凍して使えるので便利です。
ただし、手作りのかぼちゃペーストは日持ちしないため、冷蔵なら1~2日、冷凍でも1~2週間以内を目安に使い切るようにしてください。
犬とかぼちゃに関するQ&A(よくある質問)
ここでは、飼い主さんから特によく聞かれる「犬とかぼちゃ」に関する疑問を、Q&A形式でまとめました。
気になるところだけチェックして、日々のごはん作りの参考にしてみてください。
Q1:かぼちゃの皮は少しなら食べても大丈夫?
かぼちゃの皮は少量であれば、多くの犬にとって大きな毒性はないと言われています。
ただし、とても硬くて消化しにくいため、そのままあげると消化不良や喉・腸の詰まりの原因になることがあります。
特に小型犬やシニア犬はリスクが高くなるため、基本的には皮を取り除き、柔らかい実の部分だけを使う方が安心です。
Q2:犬がかぼちゃの種を食べてしまったらどうする?
かぼちゃの種も少量であれば、すぐに大きな症状が出ないケースが多いですが、硬くて消化しにくい点は皮と同じです。
丸飲みしてしまうと、喉や腸でつまるリスクがあるため、基本的には与えないようにしてください。
誤ってたくさん食べてしまった場合や、苦しそうな様子があるときは、早めに動物病院へ相談しましょう。
Q3:犬にハロウィンのかぼちゃスイーツは少しならOK?
ハロウィンの時期になると、かぼちゃを使ったケーキやプリン、クッキーなど、甘いお菓子が増えます。
これらは砂糖や生クリーム、バター、チョコレートなどがたくさん使われていることが多く、犬には向きません。
「一口だけなら」と思っても、肥満や膵炎などのリスクにつながる可能性があるため、基本的には与えないと決めておいた方が安心です。
Q4:犬に毎日かぼちゃをあげても大丈夫?
かぼちゃ自体に強い毒性があるわけではないので、目安量を守っていれば毎日少しずつあげることも可能です。
ただし、同じ食材を毎日続けていると、栄養バランスが偏ったり、体質によってはお腹の調子が崩れやすくなることもあります。
にんじんやキャベツなど、ほかの犬が食べられる野菜とローテーションさせるなど、バランスを意識して取り入れるとより安心です。
まとめ|犬とかぼちゃは相性が良く安全に使える食材
ここまで、犬はかぼちゃを食べていいのか、安全な量や下ごしらえ、簡単なレシピやQ&Aまでまとめて紹介してきました。
適量を守り、味付けをせずに柔らかく加熱して与えれば、かぼちゃは多くの犬にとって取り入れやすい食材です。
ビタミンや食物繊維が含まれており、トッピングとして使うことで、いつものドッグフードにちょっとした変化や楽しさをプラスできます。
一方で、与えすぎるとお腹の調子を崩したり、カロリーオーバーにつながるおそれもあるため、目安量の範囲内で「少しだけ」を意識することが大切です。
犬にかぼちゃをあげるときは、「生ではなく必ず加熱する」「皮や種、味付けされた料理は避ける」というポイントを思い出しておきましょう。
愛犬の様子をよく観察しながら、無理のない範囲で「犬 かぼちゃ 食べていい?」という不安を解消し、楽しく手作りごはんにチャレンジしてみてください。

